印南弁講座
(工事中)
<これであなたも 印南での生活を快適に送れます>
- 1. 基本
- 原則的に和歌山県では「ザ」行は全て「ダ」行に同じです。
日本では古来、一部の音に「甲音」と「乙音」が存在していたことを考えると、
発展とともに音数が減ってきています。
そういう意味で和歌山弁は進んだ言葉なのです!
さあみなさんも和歌山弁を話して進化しましょう。
例)
- 2. 進行と状態 「〜やる」「〜たある」
- 標準語では「〜している」「〜ている」で
「走っている」などの進行と
「座っている」などの状態が表現されるのに対し、
印南周辺 (日高郡域?) ではこれを区別します。
- a. 進行「やる」
- 例)
走りやる(今走っている)
怒りやる(今まさに怒っている)
宿題しやる=宿題やりやる(今宿題をやっているところ)
- b. 状態「たある」
- 例)
座ったある(座っている)
怒ったある(機嫌が悪い、ちょっかいだすと噛みつかれそう)
宿題やったある(宿題を忘れずにやってきた、やった状態である)
- 3. 否定「〜へん」、「〜ない」
- 「命令?+へん」で否定になります。ただし「やる (進行)」、「たある (状態)」
の否定はそれぞれ「連体+ない」、「ってない」を使います。
例)
走れへん(走るの否定)、走りない(走るの進行形の否定)
せーへん(するの否定)、しーない(するの進行形の否定)
座れへん(座るの否定)、座ってない(座るの状態の否定)
- 4. 名詞
- かだら(からだ)
- 5. 「みっちゃん あるかー?」
- 人がそこに居ることを表すのに、普通「いる」とか「おる」とか言いますが、
ここでは「ある」といいます。この項目の表題は、近所のおっちゃんが
ウチに来たときの第一声です。ちなみにウチの父親の名前は 光男 です。
- 6. 最後に
- わたしは言語学者ではないので、この文の一切に対し責任を持ちません。
tsumura@lab3.kuis.kyoto-u.ac.jp