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津邑 の「ムラ」って何でこんな字書くんだ? 変換しても出てこない(*1)し、 読み間違えられることなんて しょっちゅう。

<Pattern 1>
「あのー、津呂(つろ) さんのお宅ですか?」
「うちは つむら ですけど...。」
<Pattern 2>
「ええと それじゃあ、お名前を教えていただけますか?」
「つむら です。『つ』は普通の『津』ですけど、『むら』は 『口(くち)』の下に『巴(ともえ)』と書きます。」
「トモエ...ですか?」
「ええ。あーっとじゃあ、 『色』っていう字のカタカナの『ク』を『ロ』に変えた字です。」
「ああ、なるほど。で、その上に『口』を書くんですか。」
「あ、いや、そうじゃなくて...」(*2)

うーむ、不便極まりない。なんでこんな字書くんだろう? それは...


時は明治の始めに遡る。

うちの家系はどうやら武士だったらしく、江戸時代までは普通に 「津村」と書いていたらしい。まぁ武士といってもおそらく 傘張りなどしていた下級の武士だろう。

で、時代は下って大政奉還。 士族のみならず平民にも苗字をつけることが許された。

「大変です。平民のなかに、 うちと同じ『津村』を名乗るものが でてきました...。」
「なにぃ。うちは もともと 武家の出。平民などと一緒にされてなるものか。 ようし、こうなったら『村』の字を変えて『津邑』と名乗るぞ。」

と言ったかどうかは定かではありませんが、チョー傲慢な (チョーは やめなさいチョーは) うちの先祖はこうして苗字を難しい字に変えてしまったのでした。 やめさせようというならまだしも、自分が変えてどうすんねん。

おしまい
*1) 変換しても出てこない
「邑」を変換で出したい方は、 「むら」ではなく「ゆう」で変換してみてください。 結構うしろなので、気長にやりましょう。 下の名前も「ともあき」では当然 変換できませんが、 「おおやけあかつき」で一発です。
*2)
最初から こう言えばいいんですけど。「巴 (ともえ)」くらい 知っといてください > 電話受け付けの人。

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邑 tsumura@kuis.kyoto-u.ac.jp